前回映画を観に行ったときの予告で気になっていたので観てきた。
ネタバレに考慮していませんのでご了承ください。

面白かった、と思う。
というのも、想像して期待していたものとはだいぶ違っていたので、観終わってしばらくは呆然としていた。あまりにも悲しい、救いがないと嘆きながら映画館をあとにした。
あらすじは、言葉が喋れない主人公が、家畜や家族を殺して脅してくる父親に復讐する物語…かな。
あまり復讐劇という感じではなかった。相手が容赦なく追い詰めてくるため抵抗し、最後にようやく殺すことができた形かなぁと思う。その最後の瞬間も、もう遅いよ!手遅れじゃない?!と思いながら観ていたため、復讐劇としては全くスカッとしなかった。さらにその後日談での一波乱?も全然いい方向ではない。なぜここまで?!と思ってしまった。そのためにスタッフロールの間はずっと悶々としていた。
でも面白くないというわけではなく、いや面白い内容ではないんだけれど、先の見えない展開やホラー的な唐突な悲劇が映画としてはとても良かった。
ひたすら女が男に隷属させられ、また異民族が虐げられる、反抗が認められない社会が全編を通して見られる。あまりにも酷いなぁと思うが、実際に数十年、数百年前はこんな時代だったんだろうなと思えるリアリティが半端ない。なのでドキュメンタリーとして考えさせられるストーリーだと思った。凄絶な人生が、完全に報われるばかりではないのだ。
なので私が感想を濁すのは、勧善懲悪のスカッとするような復讐劇だと思い込んで観に行ったら面食らったというだけなので、血や動物のグロテスクシーンが平気なら観に行って損はないと思う。
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